大相撲小言場所


令和八年九州場所展望〜豊昇龍、若隆景の復活なるか~

 今場所注目したいのは休場明けの2力士。まずは横綱豊昇龍。下半身の怪我が絶えず、先場所は全休。今場所前は精力的に稽古をし、満を持してという具合ではないにしろ、出場にこぎつけた。まだ横綱になってから優勝がなく、大の里が先場所優勝しているだけに、なんとか結果を出したいところ。序盤戦を乗り切って相撲勘を取り戻せば、優勝争いに加われる力量はあるのだから、白星を欲しがる相撲ではなく、前に出る相撲で復活を成し遂げてもらいたい。もう一人は足の手術で連続して休場した若隆景。十両に陥落してしまったが、こちらも場所前の稽古は精力的に行っており、再入幕を目指す場所になる。実力は大関級の力士なので、こちらも相撲勘さえ取り戻せば好成績をあげられるはず。両力士とも休場続きで歯がゆい思いをしていただろうから、ぜひ実力をいかんなく発揮してもらいたい。
 先場所涙の優勝を果たした大の里は、今場所は痛めた肩もかなり良くなっているだろうから、目指すところはまだ果たしたことのない全勝になるだろう。苦しい時期を潜り抜けただけに、ここからが大横綱への第一歩となるかもしれない。
 横綱昇進を一からやり直しになった霧島と、まだ大関昇進の可能性を残している熱海富士も先場所の反省を生かした場所にしたいところ。特に熱海富士は13勝以上の優勝でもすれば文句なしの大関昇進となるだろう。こちらも星勘定を意識せずに自分の相撲を取り切っていけばチャンスは十分にある。
 新関脇で11勝した藤ノ川が今場所も星をのばせるかにも注目。おそらく本人は星勘定抜きで全力の相撲を取るだろうから、その生きのいい相撲でファンを沸かせてほしい。
 再入幕の玉鷲が久々の幕内でどれだけ若々しい相撲を取り続けられるかも楽しみ。スロー出世の新小結美ノ海ともども、味のある相撲で土俵をに気わせてくれることだろう。
 新十両の旭富士が、関取としてどれだけ力を発揮するかも楽しみのひとつ。初土俵の時点で関取クラスの力があると言われていただけに、実際に関取となった今場所はその評判が本物であることを証明したい。
 相撲人気が復活し、なかなかチケットも取れない場所が続くが、観客の期待に応える熱戦を15日間見たい。ただそれだけである。

(2026年11月7日記)


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