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ジャイアンツに連勝し今季カード勝ち越し決定

 今節はオールスター前最後のカード。まず甲子園球場で好調のドラゴンズと3連戦。第1戦は高橋遥が復帰登板。好投したが東との投げ合いに負ける。第2戦は才木と高橋宏の息詰まる投手戦もリリーフの木下里が打たれて連敗。第3戦は雨天中止。このカードは0勝2敗。東京ドームに移動し、ジャイアンツ3連戦。初戦は村上と山崎伊の投手戦となり、延長11回に佐藤輝と坂本誠のホームランで勝つ。第2戦は小幡の今季第1号ホームランなどの2点をリリーフ陣が守り切り連勝。3戦目は伊藤将が好投し、小幡の2打席連続ホームランと大山のホームランでリードしたが、突如伊藤将が乱れ、ネルソン、伊原が打たれてサヨナラ負けで連勝ストップ。このカードは2勝1敗。今節は2勝3敗。今季通算53勝35敗2分で勝率.602で首位独走は変わらす。2位ベイスターズと9.5差。3位ジャイアンツとは10.0差。依然セ・リーグで勝ち越しているのはタイガースのみ。予想以上の前半戦となった。

◎ドラゴンズ11回戦……2-3
 タイガース高橋遥、ドラゴンズ柳と両者とも復活登板の投手戦。1回裏、2死から森下のレフト前ヒット、佐藤輝の四球で一二塁とし、大山のレフト線へのタイムリー二塁打で先制。2回裏、島田がレフト前ヒットで出たが、梅野隆は一塁ゴロで二封。高橋遥のバントで梅野隆は二進するも近本はライトフライに倒れる。4回表、ブライトのセンター前ヒットと細川への四球で一二塁とされ、ボスラーの一塁ゴロで細川は二封。一塁への返球はベースカバーの高橋遥の足が一瞬離れボスラーは併殺崩れで残る。藤川監督のリクエスト申請も判定は覆らず。佐藤龍はセーフティスクイズを仕掛け、高橋遥がこぼし満塁に。山本のライト前タイムリーヒットで同点にされると、森下がボールを大きく前に弾き、二塁走者も生還して逆転される。5回裏、1死から中野が歩き、森下は左腕にあたる死球、佐藤輝は空振り三振に倒れたが、大山も歩いて満塁と攻め立てるも小幡は一塁ゴロで得点機を逸する。柳は5回1失点で交代。6回裏、二番手齋藤の前に三者凡退。高橋遥は6回2失点で降板。7回表、二番手木下里は山本にレフトフェンスに当たる二塁打を打たれ、石伊のバントで三進。しかし代打上林を一塁ゴロ、岡林をショートゴロに打ち取り切り抜けた。7回裏、三番手藤嶋から森下がレフトスタンドに同点となるソロホームランを放つ。8回表、三番手湯浅は三者凡退に抑える。8回裏、四番手橋本に対し2死から島田が歩くも二盗失敗。9回表、四番手及川はボスラーへの四球と佐藤龍のバスターによるセンター前ヒットで無死一二塁に。しかし山本はスリーバント失敗。石伊はショートゴロ併殺と切り抜けた。9回裏、五番手福の前に三者凡退。試合は延長戦に。10回表、五番手ネルソンは三者凡退に抑え、10回裏、六番手勝野には中野、森下、佐藤輝が三者空振り三振。11回表、六番手島本は1死から細川に左中間を破る二塁打を打たれる。細川の代走に尾田。ボスラーに左中間を破るタイムリー二塁打を打たれついにリードを許す。佐藤龍は申告敬遠。山本の三塁ゴロでボスラーをタッチし石伊はセンターフライに打ち取り最少失点にとどめた。11回裏、クローザーの清水に対し三者凡退に退けられ、連勝ストップ。
◎ドラゴンズ12回戦……0-6
 タイガース才木、ドラゴンズ高橋宏の投手戦。2回裏、2死から前川が一塁ベースにあたって跳ねるラッキーな内野安打を放つも小幡は二塁ゴロ。3回裏、梅野隆のライト前ヒットが出るが、才木はスリーバント失敗、近本は二塁へのライナーを捕られ、飛び出していた梅野隆は帰塁できずアウトに。5回表、2死から山本にライト前ヒットを打たれるも板山を二塁ゴロに打ち取る。6回表、石伊にレフト前ヒットを打たれ、高橋宏のバントで二進。岡林の二塁ゴロで三進。田中を歩かせて一三塁とされると、上林の右中間を破る2点タイムリー二塁打で先制される。才木は6回2失点で降板。7回表、二番手岩貞はボスラーにライト前ヒットを打たれたが、山本のバントは投手へのフライに。板山の打席でボスラーは盗塁死。板山は空振り三振。8回表、三番手木下里は三者凡退に抑える。8回裏、2死から小幡が二塁内野安打で出、梅野隆の打席で高橋宏は暴投し二進。しかし梅野隆は空振り三振に倒れる。9回表、続投の木下里は1死から上羽屋のレフト前ヒットと細川の右中間を破る二塁打で二三塁とされ、細川の代走に尾川。ボスラーにはレフト前2点タイムリーヒットを打たれて4点差に。山本のレフト前に落ちるヒットで一二塁に。板山のショートゴロで二封。石伊のレフト前タイムリーヒットで5点差とされ、ここで木下里は降板。四番手はプロ入り初登板の早川。2死一三塁でボークをとられ、三塁走者が生還して6点差に。高橋宏は空振り三振。9回裏、高橋宏に対し1死から近本がセンター前ヒットを放つも中野と森下は二塁ゴロに打ち取られ、完封勝利を許した。高橋宏の好投の前に歯が立たず、連敗となった。
◎ジャイアンツ16回戦……4-0
 タイガース村上、ジャイアンツ山崎伊の投手戦。2回表、佐藤輝が歩くも大山はショートゴロ併殺。2回裏、1死から泉口に死球を与えたが、中山は一塁ゴロ併殺。3回表、1死から高寺がライト前ヒットを放ち村上のバントで二進。近本が歩き一二塁としたが、中野はセンターフライに倒れる。4回表、森下がライト線に二塁打を放ち、1死後、大山の投手ゴロで森下は二三塁間で挟殺。小幡はライトフライに倒れ得点機を逸する。4回裏、丸にセンター前ヒットを打たれ、佐々木のバントで二進。吉川の二塁ゴロで2死三塁とされたが、増田陸はレフトフライに打ち取る。5回裏、泉口にセンター前ヒットを打たれ、1死後、荒巻の見逃し三振の間に泉口に二盗を許す。甲斐は申告敬遠で一二塁とし、山崎伊を投手ゴロに打ち取り切り抜ける。6回表、近本が右中間を破る二塁打を放つも、中野のバントで近本は二三塁間で挟殺。森下は三塁ゴロ併殺。6回裏、丸を歩かせ佐々木のバントで二進。吉川の一塁ゴロで三進。ここも増田陸をセンターフライに打ち取り切り抜ける。7回表、佐藤輝が歩き、大山のライト前ヒットで一二塁に。小幡のバントで二三塁とし、坂本誠は申告敬遠。高寺のバットにボールが二度あたる珍プレーで投手ゴロは免れたが見逃し三振。代打糸原は押し出し四球かと思われた球をストライクと判定され、フルカウントから見逃し三振。球審の判定はジャイアンツの流れに。村上は6回無失点で交代。7回裏、二番手及川は三者凡退に抑える。山崎伊は7回無失点で交代。8回表、二番手中川晧の前に三者凡退。8回裏、三番手石井は1死から代打長野を歩かせるが後続を断つ。9回表、三番手R・マルティネスから佐藤輝がライト前ヒットを放つも大山はショートゴロ併殺。小幡は空振り三振。9回裏、四番手湯浅は吉川を歩かせ増田陸のバントで二進。しかし泉口を投手へのライナーに打ち取り、中山をセンターフライに打ち取り、試合は延長戦に。10回表、四番手大勢に対し2死から代打前川が歩き、代走に植田。近本の打席で植田は二盗。しかし近本は空振り三振。10回裏、五番手ネルソンは荒巻にレフト前ヒットを打たれ荒巻の代走に門脇。甲斐のバントで二進。しかし代打坂本勇を空振り三振に取ると、丸は申告敬遠。佐々木を二塁ゴロに打ち取る。11回表、五番手船迫に対し1死から森下が歩き、佐藤輝のライトスタンド上段にかっ飛ばすツーランホームランでついに先制。四球の大山を置いて坂本誠がレフトスタンド最前列にツーランホームランを放ち4点差とする。ここで船迫は降板。六番手バルドナードから高寺がレフト線に二塁打を放つも、代打原口は投手ゴロに倒れる。11回裏、クローザーの岩崎は吉川に二塁打を打たれたが、増田陸は捕手へのゴロ。泉口は空振り三振。代打岸田はショートゴロで締め、連敗ストップ。ネルソンが来日初勝利。ヒーローインタビューは決勝ホームランの佐藤輝。
◎ジャイアンツ17回戦……2-1
 ジャイアンツの先発は赤星。2回表、小幡のライトスタンドへのソロホームランで先制する。タイガースの先発はデュプランティエ。球審の判定が辛く、2回裏、増田陸への死球、泉口への四球で1死一二塁とされたが、中山はレフトフライ、小林は空振り三振に取り切り抜ける。3回裏、赤星、佐々木、吉川を歩かせ1死満塁に。しかしここも増田陸を浅いライトフライ、荒巻を空振り三振に取りなんとか切り抜けた。4回表、中野と森下の連打と大山の四球で1死満塁とし、小幡のライトへの犠牲フライで2点差とする。坂本誠は肩口に死球を受け2死満塁としたが、高寺はショートゴロに倒れる。デュプランティエは3回をノーヒットの無失点に抑えていたが、コントロールが定まらず交代。4回裏、二番手岩貞は泉口と中山の連打で一二塁とされ、小林はスリーバント失敗。代打岸田を歩かせて満塁とされ、丸のセンター前に落ちるタイムリーヒットで1点差に迫られる。しかし代打オコエを二塁へのフライに打ち取ると、吉川を二塁ゴロに打ち取って最少失点で切り抜けた。赤星は4回2失点で降板。5回表と6回表は二番手横川に抑えられる。5回裏と6回裏は三番手湯浅が抑える。7回表、三番手ケラーに対し2死から高寺が歩くも代打前川は一塁へのフライに倒れる。7回裏、四番手及川は三者凡退に抑える。8回表、四番手石川から近本がセンター前ヒットを放つと、中野のバントで二進。石川はここで降板。五番手田中瑛に対し森下は三塁ゴロで近本は進塁できず。佐藤輝は申告敬遠。大山はセンターフライに倒れ、追加点は取れず。8回裏、五番手石井は三者凡退に抑え、9回表、六番手バルドナードも三者凡退に抑える。9回裏、クローザーの岩崎は代打長野を空振り三振、代打坂本勇をショートへのフライ、岸田をライトへのフライに打ち取り逃げ切った。湯浅が3勝目、岩崎は22セーブ。早くも今期のジャイアンツ戦の勝ち越しが決まった。ヒーローインタビューは先制ホームランと犠牲フライで全打点をたたき出した小幡。
◎ジャイアンツ18回戦……5-6
 ジャイアンツの先発は井上温。1回表、近本がレフト前ヒットで出ると、中野のバントは井上温が一塁へ悪送球で一二塁に。しかし森下はレフトフライ、佐藤輝は三塁ゴロで二封。大山はショートゴロに倒れ得点機を逸した。2回表、小幡がライトスタンドへ2試合連続のソロホームランを放ち先制。中川勇のレフト前ヒット、近本の投手強襲ヒット、中野のレフト前ヒットで2死満塁としたが、森下は一塁へのフライで追加点は取れず。3回表、大山がプロ入り通算1000本目となるレフト前ヒットで出ると、小幡が2打席連続となるツーランホームランをライトスタンドに放ち、3点差とする。5回表、ライト前ヒットの佐藤輝を置き、大山がレフトスタンドにツーランホームランを放ち5点差に。井上温は5回5失点で降板。6回表は二番手ケラーの前に三者凡退。7回表、三番手石川にも三者凡退に抑えられる。タイガースの先発は伊藤将。6回表まで、ジャイアンツ打線を速球と絶妙なコントロールで翻弄し無失点に抑えていたが、7回表につかまる。佐々木にレフト線に二塁打を打たれ、吉川のレフト前ヒットで一三塁とされると、増田陸にセンター前タイムリーヒットを打たれ4点差に。泉口の一塁ゴロは大山が本塁に悪送球し、吉川が生還して3点差とされる。中山は二塁ゴロで二封。1死一三塁とされたところで伊藤将は交代。二番手ネルソンはリチャードにレフトスタンドに飛びこむ同点スリーランホームランを打たれる。2死後、代打長野斗〇二連打され一三塁とされたが、佐々木を一塁ゴロに打ち取り勝ち越しは許さず。8回表、四番手中川晧から小幡がセンター前ヒットを放ち、代打熊谷のバントで二進。坂本誠は死球で一二塁に。ここで代打原口を送ると、五番手田中瑛に交代。代打の代打高寺は空振り三振。近本は一塁ゴロで勝ち越しのチャンスを逃す。8回裏、三番手伊原は吉川にショート内野安打を打たれるも後続を断つ。9回表、六番手R・マルティネスの前に三者凡退。9回裏、続投の伊原は1死から岸田に右中間を破る二塁打を打たれ、代打坂本勇には四球。丸は浅いレフトフライに打ち取ったが、佐々木にはきわどい球をボールとコールされ歩かせて満塁に。吉川にセンター前に落ちるサヨナラタイムリーヒットを打たれ、カード3連勝はならず。

愛すれどTigers週間MVP
投手……村上頌樹 ジャイアンツ戦、山崎伊との息詰まるような投手戦は見ごたえがあった。ドラゴンズに連敗した直後の試合でこれだけ安定した投球を見せてくれたのはまさにエース。勝敗はつかなかったが、嫌な流れに入りかけていたチームを救う好投だった。
野手……小幡竜平 ジャイアンツ戦で今季第1号ホームランと犠牲フライで全打点をたたき出し、翌日の試合ではなんと2打席連続のホームランと固め打ち。もともと守備では定評があったが、これに今節のような打撃ができるようになれば不動のショートとして定着も可能。熊谷や、二軍調整中の木浪などライバルもきっと負けてはいまい。ショートの定位置争いががぜん面白くなってきた。

 次節は京セラドームと横浜スタジアムでオールスター戦。そして後半戦の開始は。甲子園でのベイスターズ戦。ベイスターズは藤浪晋太郎、ダヤン・ビシエドら日本での実績のある選手と契約し、なんとか食らいつく姿勢を崩さない。それだけに後半戦の口開けの2連戦はその意気をくじけさせるように連勝したい。油断は禁物ここからまた一から始まるという気持ちで勝ち進んでいったもらいたい。

 独立リーグからなんとラファエル・ドリス投手を獲得。かつての剛速球は望めないだろう。ドリスを獲得するなら藤浪でもええやんと思ったが、はたしてドリスは戦力補強といえるのだろうか。それならばゲラの再生に期待した方がいいように思う。どちらにしてもこれで今季の補強は終了。いよいよ後半戦、正念場はまだ先とはいえ毎試合着実に勝ちにいってもらいたい。

(2025年7月22日記)


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